『2016年初夏(5月号)』

『2016年初夏(5月号)』

別れがあれば、新たな出会いもまた、それと同じように生まれます。
「一期一会」

年度末から新学期へ。今年の3月から5月にかけては、様々な出会いや別れがありました。そして、一度離れた人がまた戻ってくる。「縁」がある人とは、なにかのタイミングが来たとき、人生の節目でまた出会う。

「また、トーモンに通いたいなぁと思って!」
5月の涼しい風が吹く、ある日。受験が終わって、2ヶ月ぶりに教室に姿を現した高校1年生。私が「変わったね!(高校生っぽくなったね)」と声をかければ、「先生は、なんにも変わってないですねっ」と、耳慣れた口調で返してきます。

「中間テストで焦ってはいるけれど、なにをやったらイィか分からない」
ネモト「とりあえず、来ようか」
「自習…?ですよね」

1年半も交わしてきた、おきまりのやり取りです。ティーンエイジャー(teenager)の成長スピードは計り知れません。そのうえ、若い人の火は燃えやすいです。けれども、それと同じくらい消えるのもまた早い。ですから、燃えた火が消えないように「やる気の土台」を支えるのが、私の仕事です。

その一方で、年齢が30代にもなると、何でも分かった気になり、燃えにくくなります。けれども一旦、火がついてしまえばなかなか消えない。私がこの仕事に火がついてから、かれこれ17年。いまだにその火は消えていませんが、それは子どもの純粋さに包まれているからです。ご縁を与えてくださった受験の神様に感謝する日々。純真無垢な子どもたちと触れ合う度に、私は自分に問いかけます。「やっぱり自分には“これ”しかないよな」と。“神様”はどこかで必ず見ていると信じて、そしてまた自分の生きる道を再確認します。

「別れ」そして、「出会い」や「再会」を果たし、いま心の中には、清らかで涼しい風が吹いています。

稲門学舎 板橋校
根本 渉

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