『小学生の保護者必見!成績が上がるノート術』

『小学生の保護者必見!成績が上がるノート術』

 
 小学生を指導する際、私が注視しているのは、生徒の“ノートの取り方”です。それぞれ個性があって、10人生徒がいれば10種類のノートが存在します。比較的、勉強が得意な子のノートの特徴をひとつ挙げるとするなら、それは「ルールづくりがしっかりしている」ということです。では、具体的にどんなルールがあるのか?私が実際に指導する際のポイントを5つに絞って、ご紹介したいと思います。

                                 1.教材ごとにノートを分ける

どのノートに何が書いてあるのか、分からなくなってしまうことがないように、まず、①教科名 ②教材名(どのテキストを演習するノートなのか) ③自分の名前、この3つを表紙に記入させます。ノートに名前を書かない子が伸び悩むことはよくあることで、たとえば、ノートを失くしたことさえ気づかない子もいます。ノートが“自分にとって大切なもの”という意識をはじめに植え付けてあげることが大切です。

                                    2.“つめつめ”にしない

「ノートがもったいないから」という理由で、行間をあけずに詰めて書く生徒がいますが、ノートを使うのはあくまで学力向上のためであって、節約のためではありません。ノートが減っていくのは、たくさん勉強した証拠。適度な余白をつくり、特に算数ではページいっぱいに広く使って、図も大きく描くように指導しています。

                                           3.図を描く

「2.“つめつめ”にしない」とも共通することですが、問題に図が出てきた場合は、教材には書き込まず、同じ図をノートに描かせると効果的です。特に立体図形の場合には、同じ図を描かせることによって、その子の“空間認識能力”を見ることもできます。図形問題で手が止まってしまう生徒の典型的なパターンは、「頭の中だけで考えようとすること」です。小学生だけではなく、普段から図を描くという習慣が定着していなかったために、数字しか記入されていないノートが、中学生にも多く見受けられます。

                                      4.基本は2色のみ

女子生徒に多いのが、カラフルなノート。「ノートを使って考える」というよりも、「キレイに書く」ということが目的となってしまっているケースです。気持ちは分からなくもありません(笑)ですが、基本は黒・赤2色のボールペンで充分だと思います。鉛筆も含めれば3色になります。強いて挙げるならば、青もあると便利ですが、あまりカラーを増やし過ぎると“本当に強調したい大事な部分”がぼやけてしまいかねませんので、ボールペンは極力2色に抑えて、「赤が最重要ポイント・黒が重要ポイント」といったように、復習の際に役立つようなルールづくりをオススメします。

                                      5.縦に展開していく

最後に挙げるポイントは、小学生には少々早いかもしれません。しかしながら、中学生になると、“算数”が“数学”という名称に変わり、一問あたりの式も長くなるため、「横に展開するのはご法度」という指導がなされます。小学生の計算問題でも、難関中学の入試問題に見られるような「□を求める計算問題(逆算)」は、やはりノートを縦に展開していかないと、計算ミスが起きたことに気付かないまま先へ進めてしまうことになってしまいます。早い段階からこうした習慣を取り入れることが、長い目で見ると、学力向上に効果的に働くのではないかと思います。
 
 
 

 

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