中３のSくんは今年３月、つまり中３になる直前、稲門学舎への入塾を検討しているところでした。私のもとに入塾の相談に来て色々と話をしてくれました。Sくんは、別の個別指導の塾に中１から通っているのですが、なかなか成績に変化がなく悩んでいました。その塾には学校の友達も多く、塾の行き帰りも友達と一緒なので楽しいようなのですが、何ら変化のない成績に不安を感じていました。話を詳しく聞くと、どうも慣れ親しんだ環境で緊張感がない様子で、宿題もやったりやらなかったりという状況でした。

私はSくんとの最初の面談の時にこう言いました。「入試まで残り１０か月を最も効果的に学習するには、環境を変える必要がありますね。」私は、「Sくんの成績が上がるためには、絶対的な学習量を増やし、明確な目標を設定し、緊張感をもって学習に取り組むことが必要だ。」という話をしました。

まだ稲門に入塾するかどうか決めかねていたSくんに、私は言いました。「もしSくんが稲門に入塾すれば、１日に３時間以上の宿題を毎回の授業で出します。」今の塾での勉強量と比べるとはるかに大変になることを包み隠さずダイレクトに伝えました。でもそれが、成績向上につながることをSくんも、もちろんわかっている様子でした。

Sくんが出した結論は、長く通い慣れ親しんだ前の塾をやめ、稲門学舎に通うという大きな決断をしてくれました。そして次の私との面談では、１日に３時間以上の宿題をやることを約束し、都立T高校を第一志望にすることを決意してくれました。

それから５か月、Sくんの成績は順調に伸びてきました。模擬テストでも中２の頃とは比べ物にならないくらいの成績アップを達成してくれました。もちろん我々が出した大量の宿題もきちんとこなしてくれました。

あの時、一緒に通う友達とも別れ、１日に３時間以上の学習をすることを決意し、稲門学舎に入塾するという決断をしてくれたSくん…。
私もその姿を見て、Sくんの志望校の合格目指して最大のサポートをしていきたいと決意しました。

私たちの周りにはたくさんの学習塾が存在しています。もし今の塾で成績が上がっていないようならば、環境を変えてみるのも良いかもしれません。塾を変えることは、少々勇気が必要ですが、Sくんの様に今までと違う自分を発見することができるかもしれません。