『色々な思い 』

 
12月に入り、教室にうれしい知らせが次々に届き始めました。
一般入試よりも一足早く、「推薦入試」の合格が発表されたのです。主に、系列大学への内部進学を決めた大学附属高校の3年生や、私立高校への推薦でほぼ合格できる見通しがついた中学3年生たちが、その結果報告に来てくれました。おしなべて皆、受験から解放されホッとしたのか、これから訪れる未来にわくわくしている様子がうかがえました。本当によく頑張りました。おめでとうございます。


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ある日、中学3年のAさんが、元気のない表情で教室にやってきました。そんなAさんの様子に気づいた私は、すかさず声を掛けました。Aさんが、重い口を開いて私に聞かせてくれた話はこうでした。

Aさんと仲良しの友達の多くは、すでに推薦でほぼ志望高校の合格の見通しがついている。一方、推薦入試を受けず、来年2月の一般入試で勝負する決意をしたAさんは、どこか周りから取り残されている気持ちになっている。一般入試で合格できるかどうか、もし不合格になってしまったら・・・と、不安な気持ちに押し潰され、勉強が手につかない・・・。
と、まとめるとそのような内容でした。

実は、例年似たような悩みの相談をしてくる生徒は必ずいます。
周りの雰囲気に呑まれ、つい自分を見失ってしまうのです。

私はこれまで、そういう生徒たちにはこんなアドバイスをしてきました。
 
「どんな状況でも、「他人は他人、自分は自分」という気持ちを持つことが大切だ。受験は、まずは自分との闘いだ。周りを見て、焦る気持ちが出てくるのは自然なこと。でも、その気持ちに押されてしまっては、本番で力を発揮することができないぞ。つまり、受験に勝つことができないんだ。今、自分には何ができるか?常に、今自分にできることだけを考えろ。そうして、この瞬間のベストを尽くすことが、結果、受験に勝つことにつながるんだ」
 

Aさんにも、そのような話をしました。

そして、Aさんに「今、自分がやらなくてはいけないこと」を紙に書き出してもらいました。それをじっと見つめていたAさんは、力づよく“自分の受験”に真正面から立ち向かう事をその場で約束してくれました。
「今、自分がやらなくてはいけないこと」をしっかりこなしていく。その積み重ねが残りの期間、とても大切なのです。

入試本番が間近に迫るこの時期、受験生たちはいろいろな思いを抱きます。それがいかなる思いであっても、常に、今自分にできるベストを見つめ直し、前進していってください。

頑張れ!受験生。

 

 

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