『受験生らしい表情』

『受験生らしい表情』

年も明け、遂に受験が始まりました。
毎年そうなのですが、冬合宿に参加した生徒達が、受験生らしい表情になり、生活習慣も本当に良い方向に変わった状態でこの受験期に入るわけです。それはとても頼もしいことなのですが、合宿以外でも劇的に表情を変えてくれた生徒がいますので、紹介いたします。

Tさんは高校3年生、受験直前の秋に入会した生徒で、稲門歴は半年もありませんが、授業外でも自習に通い、黙々と頑張ってくれています。受講している英語の成績も上がり、志望校の赤本対策も問題ありません。
ただ、センター試験演習での点数に波があり、20点近く違うこともありました。
「私は、本番にあまり強くないですから。20点下がっても、大丈夫な点数を普段取らなきゃいけないんです。」と言って、更に英語の勉強時間を増やしていきました。12月25日、クリスマスであり、冬期講習の前日、日暮里校でセンタープレ試験を行いました。Tさんの英語の結果はピーク時のマイナス30点。顔は真っ青になり、今にも泣き出しそうでした。

担当講師からは、文法や単語など具体的なアドバイスを受けていましたので、私は全く別の観点で話すことを決めていました。正直言うと、12月中盤のTさんの表情を見て、今のままではいけないと感じていました。そこで、講習の時間割を工夫することにしたのです。
前半に英語の授業は一切要れず、国語と政治経済のみ入れたのです。Tさんの脳は「英語をやらなきゃ!」という脅迫的な思考に支配され、ほとんどの時間を英語に費やしていました。逆を言えば、脳は英語にうんざりしている状態だったのです。そんな状態では、学習効果はあまり高くありません。脳が英語に疲れきった状態ですから、「いざ本番!」と更なるストレス・緊張を与えると、いわゆる「真っ白」状態になってしまっていたのです。他の科目をバランスよく交えることが大切です。
単語など覚える勉強の間に、国語の読解問題を挟むと気分転換になります。学習効果を上げられるのです。
講習初日、表情が硬かったTさんの顔は、日を追うごとに明るくなっていきます。空き時間を使って読む英語の長文がスラスラ読める自分に気づけたからです。
Tさんの場合、1:1の授業なので、質問などの会話を交えるよう伝えてあります。受験勉強のストレス軽減を意図していますが、これも効果を発揮したようで、表情が更に明るなってくれました。勉強しているから表情が暗くなるのではなく、辛いことを続けているから暗くなるのです。受験生らしい表情とは、「辛きを耐えている」暗い表情ではなく、「受かるぞ!」という意思を感じる表情です。それは、とても明るい表情なのです

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