『2016年 初冬(11月号)』
朝晩は、だいぶ冷え込む日が多くなってきたような気がします。ところが、生徒が増えてくる夕方以降になると、教室には“熱気”が充満し、暖房も必要ないくらいです。不思議なもので、エアコンのスイッチを消しているのに、「暑い」という子も出てくることも。それほど、生徒たちの集中力が高まっているのかもしれません。
稲門学舎では、先月から三者面談を実施しているのですが、中には、この時期になってもまだ志望校を絞り切れていない生徒も一部います。そういった生徒の共通点は何かというと「情報量が少ない」ことが挙げられます。つまり、学校を調べたり、実際に足を運んだりする機会がないため、判断材料がないのです。判断材料、つまり選択肢がないから選べない。自分の持っている限られた知識でしか決められない。これは危険です。
目標を決めるにあたって大事なのは、選択の幅を拡げておくことです。Aルートしか道がないのであれば、Aに進むしかない。けれども、BルートやCルートも知っていると、結果的にAルートを選択することになるかもしれませんが、その人は「選べる状況に置かれている」ということになります。また、BやCの存在があることで、Aに対する想いがよりいっそう強くなる。そんな好影響もあります。
自分を“選べる状況”に持っていくためにも、まずは情報収集が必要なのです。「○○に行きたい!」けれども、今の時点では手遅れ。そうならないためにも、情報を集める作業は、早ければ早いほど良いと私は考えます。もちろん、“選べる”ためには、当然ながら学力も必要になるわけですが、自分がどれだけ学力を上げなければならないかを早めに知っておいたほうが、その分早く準備ができます。
ちょっと話が飛躍しすぎかもしれませんが、あなたは次のどちらが良いでしょうか。選べる人生と、選べない人生。選択肢が少ないために、自分の可能性を狭めてしまうのは非常に勿体ないと感じています。
稲門学舎 板橋校
根本 渉