『2016年 秋(10月号)』

『2016年 秋(10月号)』

この原稿を書いている今は、まさに中間テストの真っ最中。10月上旬からの急激な寒暖差で、風邪が流行っているようです。ただ、この時期にマスクをしている人の割合は、まださほど多くないようです。
私は、普段からマスクを着用するのが習慣になっているのですが、たまに季節外れのマスクを見た人からは、「カゼですか?」と聞かれることがあります。“マスクは治療”という考え方から来る発言かと思われますが、私は全く真逆で、“マスクは予防”なのです。

風邪をひいて熱でも出そうものなら、いろいろな方々にご迷惑をかけることになるので、ウィルスが活発になる前、今のうちから予防をしておく。確かにマスクを毎日着用すること自体は、相当に面倒くさいのですが、風邪をひいてしまってもっと面倒なことになるよりマシです。風邪をひいた後の治療のためのマスクではなく、風邪をひかない予防のためのマスクということです。

治療と予防”、これをテスト勉強に置き換えるとどうでしょう。

テスト直前、部活がオフになる1週間前になって慌てて勉強するのは治療
テスト2週間前には範囲をひと通り終わらせておいて、残りの期間で余裕を持って範囲のまとめをするのは、まさに予防

ですから、テスト前日に一夜漬けでマル暗記するなどということは、風邪をこじらせているのと同じように見えます。薬を飲めば熱は下がるけれども、それは根本的な解決になっていません。普段から運動したり、栄養を摂ったり、睡眠時間を充分に取ってさえいれば、こんなことにはならないのに。そしてまた次のテスト前になると、徹夜で何とかその場をしのぐ…。その繰り返し。テストが終わった直後、寝不足で疲弊している生徒に私はこんな話しをします。「どのみち、やる(勉強する)ことになるわけだから、今(1ヶ月前)からやっておいたほうが絶対に良いですよ」と。

その一方で、いつ勉強しているの!?というくらい余裕を持った子もいます。彼らの成功要因は、他の子に比べて始めるのが早いということです。“早い”というよりも、むしろ常にテスト勉強をしている感覚に近いかもしれません。答えはシンプル。毎日やること、つまり習慣です。
治療では手遅れ、予防が大事なのです。

テスト直前になって風邪をこじらせないよう、マスクを着用して普段から“予防”を心掛けましょう。

稲門学舎 板橋校
根本 渉

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