『雪』

先日、東京でも雪が降りました。
深夜から明け方にかけて降り続く、今年初めての雪でした。
時折、クルマのヘッドライトに照らし出される、見慣れたはずの街並みが、白く浮き上がって見えました。

雨粒は目に見えるよりも、耳に響く音の方が感じられます。
一方、雪は目にははっきりと見えているのに、音はほとんど感じられません。
あえてことばで表現するなら、「しんしん しんしん」といった感じでしょうか。

クルマや人が行き交う、喧噪にまみれた街並みも、そのときばかりは静けさに包まれていました。
けれど、どちらも同じ街並みです。

人のこころも同様です。

 ざわざわ ざわざわ

 そわそわ そわそわ

 ふわふわ ふわふわ

入試本番を目前に控えた多くの受験生のこころをことばで表現するなら、そんな感じでしょうか。

 どきどき どきどき

 きゅるきゅる きゅるきゅる

 きりきり きりきり

望まない結果を思い描けば、こんな音が聞こえて来るかもしれません。

中には、そんな騒々しいこころの音に、耳をふさぎたくなっている受験生もいるかもしれません。

そんな時は、こころの中だけでも“雪”を降らせてみましょう。

 しんしん しんしん

 しんしん しんしん

 しんしん しんしん

そのうち、こんな音も聞こえて来るかもしれません。

 とくん とくん

 とくん とくん

 とくん とくん

自分自身を、いままでやってきたことを信じましょう。

春の日差しは、すぐそこまで来ています。

がんばれ!受験生!!

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