『油断大敵⁉』

8月も終わりが近づいてくると、夏期講習や特訓合宿の成果を試すべく、受験生たちの多くは意気揚々と公開模試を受けに行きます。

すぐに結果に結びつく科目もありますが、多くの場合はそんなにすぐに結果に表れることは稀です。そうは言っても、やはり1ヶ月近く続けてきた努力を、目に見える形で確認したい彼らの気持ちもよくわかります。

この時期に、公開模試を受けに行く生徒たちの背中に投げかける言葉があります。

「失敗しておいで!!」

この言葉を投げかけられた生徒たちは、はじめキョトンとした顔をし、やがて冗談かと受け止めますが、いやいや、決して冗談などではないのです。こちらは至って大真面目。

模試を受ける目的は、いくつかありますが、この時期にぜひとも経験しておいてもらいたいことの一つが「失敗」です。それも、“大”がつくほどの「失敗」がよろしい。

過去、入試における“失敗談”を列挙すると、
・試験会場までの道順を間違えた!
 ・受験票を忘れた!
 ・試験に遅刻した!
 ・解答用紙の解答欄を間違えた!
 ・設問をよく見ないで答えたら、解答の条件が違っていた!
 ・去年までの出題傾向と全く違っていて、焦ってしまい、実力を発揮できなかった!
 ・過去問よりも難しい問題で、自信がなくなってしまった!
・・・etc。

大きな失敗を経験しておくと、二度と同じ間違いはしたくないので、人は無意識に注意をそちらに向けます。それでも、入試本番というのは、何が起きるかわからないというのが常です。経験値を上げることは、緊急時に落ち着いて対処する心の準備を整えておくことでもあります。

模擬試験を受けるという事は、そういった本番に向けた心構えを自分の心に植え付けるという目的もあるのです。

「ああ、入試本番でなくて、良かったぁ~!!」

本当にその通りです。
こうした生徒の声には、いつもこのように返しています。

「良い経験をしたね」と。

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