『リーダーシップ』
「何のために勉強するのか?」
「この勉強って…将来、役に立つのだろうか?」
子どもの頃、誰もが一度は必ず経験したであろう、この自問自答。
学生のみならず、わたしたち社会人にとっても永遠のテーマではないでしょうか?
* * * * *
私は本の虫で、暇さえあれば、本屋さんで“お宝”を物色しています。
そしてお目当てのモノに巡り会えたならば、それは最高に幸せを感じる瞬間です。
5月のとある休日。
西武新宿線・某駅にある小さな本屋さん「オリオン書房」で、良書を見つけてしまいました。友人との待ち合わせ時刻まで余裕があったので、時間つぶしにたまたま入ったお店だったのですが、こういった“偶然の出会い”も大事。なぜなら、大型書店では自分の目に入ってこなかった可能性が高いからです。
『グロービス流 ビジネス勉強力』(東洋経済新報社)
MBA(Master of Business Administration):経営学修士を発行する、グロービス経営大学院の講師が書いた“教科書”的な本です。この手のMBAモノは、私には縁がないものと思って今までは遠ざけてきたのですが、「自分の見聞を広げるのが、成長の第一歩!」とばかりに、触手を伸ばしました。
「よき学び手は、フィードバックを受けることに長けている」
こんな一節があったので、すぐさま三省堂の『大辞林』をひっぱり出してきて、意味を調べました。分からないことはすぐ調べます(-ω-)www
フィードバック[feedback]
心理学・教育学で、行動や反応をその結果を参考にして修正し、より適切なものにしていく仕組み。転じて、結果を原因に反映させて自動的に調節していくこと。
例「消費者の声を生産者に ― する」
なるほど。ビジネスマン(社会人)であっても、学生と同様“学び方”にはコツがあるようです。
* * * * *
先日、とある塾で働く大学生(A氏)が、こんなことを言っていました。
「ボクには経験も無いですし、引き出しもありません。
苦手な仕事を克服しろと言われても、失敗するのも怖いですし…」
A氏の頭の中では、無意識のうちに、こんな線引きが為されていたようです。
A氏が弱音を吐くものですから、私は一刀両断しました。
「自分が置かれた立場なんて関係ない。キミがやるかやらないかだ。
学生だろうと社会人だろうと、
“バイト”だろうと“シャイン”だろうと、
若手だろうとベテランだろうと、そんなのは一切関係ない。
ビジネスの現場に出たなら、自分自身がリーダーシップを執りなさい」 と。
するとA氏は、「ちびまる子ちゃん」よろしく、しばらくポカ~ン♪(+o+)としていました。
(※ポカ~ン♪(+o+)の効果音、伝わりますか?)
* * * * *
再び、前著の引用ですが、
「フィードバックを活かすことができるかどうかは、まず“自分自身は、まだ成長途上である”“自分のいたる所に改善余地は転がっている”“他人は自分の気づかないことに気づくことができる”という健全な意識を持てるかどうかにあります」
成長が遅い人、現状維持かそれ以下で満足している人は大抵、他の人からフィードバックをもらう機会が圧倒的に少ないため、結果的に自己流のままやり過ごしてしまうのです。一方、成長が速い人は、フィードバックの受け方が上手です。確かに、成績が伸びている生徒は、細かいことでも逐一確認してきます。つまり、教えを乞う姿勢が根本的に違うのです。
テニスの錦織圭選手が全幅の信頼を寄せて教えを乞う、マイケル・チャン氏。チャンが錦織のコーチに就任した際、こう言ったそうです。
「圭、キミはまだ甘い。
キミはボクのことを嫌いになるかもしれない。それくらい、ボクの練習は厳しい。
その代わりに、グランドスラムで圭を優勝させる。それがボクの使命だからね」
この言葉で錦織が開眼して、まさにコーチに対するフィードバックの受け方が変わったのですが、私は、チャンの言葉に真のリーダーシップを垣間見たような気がしました。そして、この言葉を自分が教えている生徒にも使ってみました。良いと思ったものは、すぐパクります(-ω-)www
「キミはボクのことを嫌いになるかもしれない。それくらい、宿題が多くて厳しい。
その代わりに、学年1位を取らせるよ。それがボクの仕事だから」
私は完全に“これはキマった!!!”と、心の中でガッツポーズしました。
さぞかし、その子も目を輝かせているだろう!と、横目でチラッと見ると、
あいにくのポカ~ン♪(+o+)でした…(笑)
「リーダーシップとは何か?」を追究する日々です。