『点が伸びないときのメッセージ』
皆様あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
昨年末は、私は“統括責任者”として『2015正月特訓合宿』(12/30~1/2)に参加してまいりました。
一言で書いてしまうと、「素晴らしい合宿」でした。
時間前に全員が揃い、予定時間を早めて開講式を行うなど最初から良いスタートが切れました。そして、授業開始時には全員がもう座って勉強を始めているなど、今回の合宿参加メンバーの意識の高さには感動しました。
さて、そもそも特訓合宿の“統括責任者”とは、どんな仕事をするのかというと、合宿全体の進行・運営は勿論ですが、「それぞれの授業が順調に行われているか?」「生徒がこの合宿で立てた目標を達成できそうか?」「難しそうか?」などを監督・指導していきます。
生徒達は「過去問で全科目8割とる!」、「苦手な図形を克服する」、「センターで英語と世界史、8割を5回とる」などそれぞれ目標を立てているのですが、授業が進んでいく中で次第に「この合宿期間中には、目標が達成できないかもしれない・・・」と感じた時が実は重要です。
「自分は勉強している。頑張っている。・・・でも点がとれない」
悔しさや歯がゆさ、今までの自分の生活への後悔など、いろんな感情が押し寄せて集中力が下がる生徒、あるいは「私は頑張ってもダメなんじゃないのか」と無力感に襲われ、ヤル気を失ってしまう生徒が出てきます。
そういう時に、私は生徒達と会話をします。今回もたくさんの生徒と話をしました。
特に私が生徒達に伝えたのは、
☞わかったふりをしないで、しっかり話を聞き、今、先生に教わったやり方でやってみる。
☞今、自分の点数が停滞していたとしても、自分という人間を責めないようにすること。
この2点です。
停滞しているのは、その科目の点数であって、当たり前ですがその生徒の人間性が停滞しているわけではありません。でも、点が取れない、できない、わからないが続くと、当の本人の中では次第に自分が“ダメな人間”のように思えてきます。そして、それをなかったことにしたくて、自分で認めたくなくて、100%わかっていないけれど先へ先へと授業を進めようとし、すぐ別の年度の過去問に手を伸ばしてしまいます。それでは点が伸びないことが分かってはいても、周囲に置いていかれてしまうようで、募る不安がそうさせます。
ですが少し待ってください。「点が取れない」という事は、その科目が「今のやり方・ペース配分のままでは伸びづらいことを教えてくれている」と考えることもできるのです。
つまり、日常で意識できなかった、または目を背けてきた“改善場所の発見”なのです。
ですから、自分を責める暇があったら、その「改善場所・単元・解き方」ともっと丁寧に向き合う必要があるということです。
生徒達にこのことを話し、今までやっていたやり方、解き方は一旦脇に置いておいて、目の前の先生が教え、提案してくれるやり方でまずはゆっくりやってみるように勧めました。
すると、力んでいた肩から力の抜けた小学生は、算数や理科で随分改善が見受けられました。
同様に、元気と明るい表情を失くしかけていた高3の生徒達がヤル気を取り戻し、また集中して取り組んでくれました。
私が生徒に伝えている「人の話を聞き、まずはそれをそのままやってみる」ことと、「数字(結果)との向き合い方」は、勉強だけでなく社会に出てからの仕事にも通ずるところがあります。つまり、生徒達は「受験」を通して、将来社会から求められることのトレーニングをすでに始めてもいるのです。
「受験」というものが人を大きく成長させる機会なのだということを、私も合宿に参加して改めて学ばせてもらいました。
皆さんの受験結果報告を西日暮里校でお待ちしています。