『恩師』
現在、夏休みを目前に控え、三者面談にて夏休み中の学習プランをお話しさせて頂いております。特に受験生には「1日中塾で勉強しましょう」と塾がオープンする8:30からクローズする17:40まで授業と自習の学習プランを提案しているのですが、そんな中で出会った出来事を紹介します。
一部の生徒からは「夏休みにこんなに勉強をしたら遊ぶ時間が無くなってしまう」といった嘆きの声が聴かれます。夏休みは普段あまり時間をかけていない教科を勉強する絶好の機会でもあるし、苦手な教科はそう簡単には克服することはできません。理科と社会は普段スタサタ(毎週土曜日に実施している無料講座)で指導を行っているのですが、夏休み学習プランではさらに1年生からの総復習を行います。1・2年生の範囲をできる限り復習し、8月末に行われる模試でこれまでと違った結果を作ることが目的です。そんな話を面談で行っている中で、嘆いていた生徒の一人から「○○先生だったら理科と社会をやってもいい」と突然前向きな返答が聞こえてきました。
「この前、○○先生にスタサタで教えてもらったら理科が分かるようになった。
あの人は私の恩師だから」
それまで決して勉強に前向きとは言えなかった生徒が、早々に夏休みの学習計画を立てました。一つの出会いが、苦手な教科に向き合うきっかけを生んだのです。
大げさな言い方ではありますけど、その先生との間に生まれた信頼関係が垣間見えました。教室には多くの教師がおります。普段授業を受けている教師以外でも、スタサタで理科や社会の指導をしてもらう、自習中にぼーっとしていたら肩をたたかれ、そこから顔見知りとなり毎回挨拶を交わすようになったなど、教室では日々教師の数だけ新しい出会いが生まれています。一つの出会いから新しいコミュニケーションが育まれています。そうすると勉強を教わる以外にも、悩みを聞いてもらったり親しい関係が築かれることもあります。出会いの数が多いほど信頼できる大人も増えることでしょう。そんなことが出来るのも生徒一人ひとりを支える稲門学舎の強みだと思います。
講習では普段教わっている先生とは別の先生に教わることもあります。そこでもまた新しい出会いがきっと生まれるはずです。今回の出来事は、その出会いが生徒の成長の一助になることを確信させられた出来事でした。