『成長』

いよいよ都立高校入試の本番です。
約1年間稲門学舎に通っている、ある中学3年生のお話です。
先日の保護者面談では、これまでの学習成果を振り返りました。生徒の成績推移や授業中の様子の変化など様々でしたが、次のような感謝の言葉を頂戴しました。
「成績や学習習慣ばかりか、稲門学舎に通わせて頂くことで親子関係まで改善されました。本当にありがとうございます」
今回は、この生徒に纏わる思い出深いエピソードをご紹介します。

昨年の夏頃、休み時間に教室の電話が鳴りました。事務スタッフが「中村先生、○○さんの保護者様からお電話です」とのこと。
中村「はい。どのようなご要件ですか?」
スタッフ「授業内容についてお聞きしたいとおっしゃっています」
(中村の心の中)『授業内容…。そういった場合は貴重なご意見(授業内容の改善など)である事が多い。しっかりご対応しなければ!』

保護者様との会話が始まります。
中村「お電話代わりました。授業内容とのことですが、どういったお話しでしょうか」
保護者様「中村先生。学校への提出課題をちゃんとやっているかどうか、直接子供に確認してるんですけれど、うちの子、きちんと答えないんです。どうすればいいですか?」

保護者様はいつも穏やかな方ですが、この時ばかりは苛立ちを隠せないご様子です。
実は、この生徒は以前から課題の未提出と遅延を繰り返しており、保護者様が学校から直接ご指摘を受けたこともあったとのこと。そのため、課題の提出日が近くなると保護者様も気が気でなくなり、揚句には親子関係が悪化する、というのが毎度の事になっていたのです。

(中村の心の声)『たしか、電話のご用件は授業内容という…?あ!課題提出日が近づいているから、その進捗状況をご心配なさっているんだ!』
中村「わかりました。それでは本人に直接課題の進捗を確認させて頂きます。代わって頂けますか」
生徒が電話に出ます。
生徒「お電話変わりました。○○です」
中村「○○さん、こんにちは。課題の提出日が迫っていますね。進捗を確認させて下さい。」
生徒「課題Aが■日の提出で、残り1ページです。課題Bが▲日の提出で、残り3ページです」
中村「順調ですね!わかりました。ありがとう。それではお家の方に代わってください…(保護者様に代わる)…今本人に確認いたしました。順調なペースです。今回は期日に間に合うでしょう」
保護者様が落ち着きを取り戻されて通話が終了します。結局、課題は期日に間に合い、このやりとりを境に、それ以後課題が期日に遅れる事がなくなりました。加えて、提出日が近づくにつれて、保護者様が不要なストレスを感じて親子関係が悪化することもなくなったそうです。

面談を終えて数日が経ち、保護者様よりお手紙を頂戴しました。
「人としての成長を大いに助けていただきました」という感謝の御言葉が書かれています。
学習に向き合う事で、学習の枠組みを越えた効用をご家庭にもたらすことが出来る。
今回の件は、地域に根差した稲門学舎の未来に大きく寄与する出来事になりました。

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