『幸運 』

 
新年あけましておめでとうございます。
新年ムードも束の間、受験シーズンの到来です。

今年も受験生の合格祈願に湯島天神に行って参りました。その際、数年前にこの地(湯島天神)で起きたある出来事がふと思い出されました。今回は、当時私が指導をしていた小学6年生にまつわるエピソードについてご紹介させて頂きます。

その生徒は中学受験を志望する生徒でした。2月1日の第一志望校の合格率は50%といったところです。私は、当時もその子をはじめとする受験生の祈願のために元旦の早朝に湯島天神に足を運びました。そこには入り口まで数百メートルもの長蛇の列が出来ており、約一時間たってようやく敷地内に到達しました。お参りをして絵馬に第一志望合格の願いを書き、帰りに生徒に渡すお守りを持って帰りました。
持ち帰ったお守りを生徒に渡して、1月中旬から中学入試が始まります。件の生徒は、順当に進みましたが残念ながら第一志望校にはご縁がなく、2月2日の第2志望校に進学することになったのです。
その生徒は第一志望校が保護者の方の母校であったため、合格へ導けなかった悔しさは忘れられないものとなりました。

2月中旬になり、ご家庭から突如連絡が入りました。なんと、不合格だったはずの第一志望校に「追加合格」で入学できることになった、というのです(あいにく電話が鳴った際、私は教室におらず、教室からの電話でその事実を知りました)。
言うまでもございませんが2月1日の中学校は人気の学校が多く、不合格者が多数出ます。自分の身近に、そのような“幸運”が訪れるのだという事に当時は大きく驚かされました。

その後、その生徒とはお別れをして数か月が経ち、ゴールデンウィークになりました。御礼参りで湯島を訪れると、そこには非常にたくさんの御礼絵馬がかけられていました。私は時間に余裕があったので、それらをじっくり拝見させて頂く事に致しました。
順番に御礼絵馬を眺めていたその時、「○○中学に合格できました。ありがとうございました」と書かれた、数か月前まで教室でよく見ていた字が目に留まりました。なんと、それは前述の“奇跡の合格”を頂いた生徒の字に他ありませんでした。絵馬の端には、その子の氏名が書かれていたことも確かにこの目で確認をしました。

その生徒は現在、高校生になっているはずです。きっと今度は大学受験に向けて日々努力を積み重ねていることでしょう。

がんばれ!受験生!

 

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