『机の上の整頓”も、身だしなみの一環である』
机の上の整頓”も、身だしなみの一環である。
ということに気付いていない人が多いのではないか?最近、いろいろな方々の机を観察していて、頓(とみ)に感じます。散らかったデスクに座っている人が、まわりから「清潔感のない人だなぁ」と思われても、言い訳のしようがありません…。もしかすると、“昨日までの私”が、まさにその中のひとりだったかもしれません。
なぜ、ここで敢えて“昨日までの”と付け加えたかと申しますと、人間の思考や習慣といった類のものは、日々意識しなければ、簡単に元の“だらしない自分”に戻ってしまうからです。かく言う私自身が、人一倍“面倒くさがり屋”であります。そんな自分を払拭するために、一日の行動の中で、私は【習慣リスト】というチェック表を作っているのですが、そのリストのひとつに“机の上の整頓”という項目を掲げ、自分が整理整頓できているかどうか一日が終わったときに○×でチェックを付けています。もちろん自分に×を付けたくはありません。毎日、必ず○が付くように心掛けるようになり、気が付けば、机の上の整頓は私の中で欠かすことのできない習慣になっていました。
つい先日、頻繁に自習に来ている生徒を呼び立てて、数名の子にインタビューを試みました。私が投げかけたのは、こんな質問です。
「あなたはなぜ、自宅ではなく教室に来たほうが、勉強に集中できるのですか?」
それに対する生徒たちの答えのベスト3は、以下の通りでした。
1.誘惑(テレビ・ゲーム・漫画など)が少ない
2.机の上が散らかっていない
3.室内が適温に保たれている(空気の入れ替え)
勉強するにあたっては、机の上がどういった状況になっているかということも、やはり大きな影響を与えているのだということが分かりました。これは子どもだけではなく、わたしたち大人にもあてはまることではないかと思います。机の上が散らかっている人で、仕事が抜群にデキるという方に、私はお目にかかったことがありません。
率先垂範。
ですから、机をきちんと整頓するよう指導するとともに、私自身も、自分のデスクまわりを毎晩片づけてから帰るようにしています。帰宅前の整理整頓習慣が、自分を点検する時間にもなるからです。一日をともにした資料と事務用品を片づけながら、反省するのです。もしその日の成果がよくなければ、机の上を見ながらその原因を探ることもできます。そして、明日の仕事のための「新しい始まり」の状態をつくってから消灯する。そういった、ごく小さな“紙一重の習慣”を大切にしていきたいと思います。
この本、オススメです。