『やる気を出すためには。』

『やる気を出すためには。』


 受験生と面談をしていると、『なぜ、受験勉強をしなければいけないか?』という質問が良く出てきます。将来の目標が明確な生徒であれば、受験勉強の目的や理由も明確です。『看護師になりたい』『パイロットになりたい』『ロボットを発明したい』・・・。実現性の多寡はともかくとして、そこに“本気”があれば、それを“やる気”につなげる作業は本人も我々も楽しいものです。「○月○日までにこの問題集を終わらせる、○月の模試で何点を目指す」などと予定を詰めていくと、生徒はみんなキラキラした雰囲気が出てきます。近い将来の成功への道を見つけて希望にあふれている感じがすごく伝わってくるのです。(それでも、受験が終わるまでは様々な悩みが生じてきますが…。)

一方で、「今やっている勉強が将来の役に立つとは思えない」なんてことも言われます。ただ、本気でそう思っている生徒は1人もないのです。「大切だと思うけど上手くいってないし、ちょっと後まわしにしようかな・・・」といったところが本音のようです。勉強していても、それがテストの点数に結びつかなかったり、目に見える結果に表れなければどうしたって本人は焦ってしまいます。その焦りが勉強することから目を背けさせ、ともすると勉強の優先順位を下げてしまうのでしょう。

以前、私が指導していた生徒で、授業では良くできていたけど試験の結果になかなか結び付かない子がいました。その理由は、問題の解き方にクセがあって、設問で問われていることに正確に答えるということが出来ていなかったのです。それができるようになったのは入試直前です。それから彼女の点数は飛躍的に向上したのですが、その時は、まぶしいくらいキラキラしていました。そこに至るまでは、私も内心焦っていましたが、本人の比ではなかったでしょう。勉強を続けていても、どの時点で壁を打ち破れるか(成績が上がる)予見することは難しいものです。

私たちは、生徒が投げ出しそうになった時、何気ない会話や、私の苦い体験談を話したり、あらゆる手を尽くして勉強に対する関心を見失わない様に励まし続けますが、出来ていないところを直視するのは辛いもので、結果が伴わなければ尚更です。そんな生徒たちに対して、我々が出来るのは、それでも粘り強く励まし続けることだということを彼女に教えてもらった体験でした。

壁にぶつかった時には、点数だけを見るのではなくて、できているところ、上手くいっているところを見つけましょう。そして、自分が達成したことを1つ1つ褒めてやりましょう。

入試までは長いようで短いです。「まだいいや」が「もういいや」に変わる前に、キラキラと輝ける(輝かす)ことが出来るか。私も励まし続けます。

      

 

 

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