『好きだからこそ改善』

『好きだからこそ改善』

先日、私立中3のMさんのお母さんと面談をした際、通塾している英語・数学以外の勉強方法の相談を受けました。そこで、定期テスト対策授業の提案をして、テスト1週間前から社会の授業を行うことにしました。Mさん本人と授業カウンセリングをしてみると、英語、数学に比べて社会は好きな科目で、学校での授業も、楽しくきちんと聞いているようです。しかし、点数は赤点ギリギリ。なぜか?

和田  「社会の勉強はどれくらいやっている?」
Mさん 「テスト前に6時間以上はやっています。」

和田  「どんな風に勉強をしているの?」
Mさん 「私の学校では、授業では教科書を使わないで、先生の作ったプリントを中心に進めているので、そのプリントを覚えようと勉強しています。」

私立では、自作プリントでの授業はよくあることですが、そのプリントを見せてもらい、愕然としました。悪いとは言いませんが、時代の流れに沿って作られているわけではなく、あくまでも先生の視点で作られた解説プリントだったのです。
教科書を自分で読み、時代背景や一連の流れを把握できている生徒にとっては、確かに社会をもっと勉強できる細かいプリントかもしれませんが、プリントだけで学習しようとする生徒にとっては、何がどの後につながっているのかも理解しにくいものでした。

和田「正直に言って、このプリントだけ何時間勉強しても、あんまり理解できていないでしょ?」
Mさん「……はい。」

私は、教科書と「フォレスタ」という教材を使い、主要人物、重要語句、事件、政治・文化構造、時代の変り目を理解させてから、とにかく問題演習を繰り返しトレーニングさせました。プリントは、前日に確認の意味で一読してもらっただけです。

すると結果は、84点と飛躍的に伸びました。

好きで、自分で勉強できる科目こそ、そこに落とし穴が潜んでいる時があります。好きなことには、自分なりのやり方、「流儀」のようなものが既に決まっていることが多いからです。でも、それを改善させることで、「もっと好きに、もっと得意になれる」可能性があることを、一人でも多くの生徒に伝えていきたいと思います。

 

 

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