『一喜一憂ではなくて…』

『一喜一憂ではなくて…』

   先日、私の手元に大量の成績表が到着しました。模擬テストの結果です。夏休みの成果が試されるこの模擬テストの結果を見た生徒たちは、実に様々な「リアクション」をしていました。

成績表を渡すと、満面の笑みを浮かべ、嬉しそうに成績表を見つめ、「やったよ!」と言わんばかりの生徒達の中で、成績表を見た瞬間、急にみけんにシワを寄せ、ブツブツと独り言を言い始める生徒。中には、表情が固まり、そのまま10分以上無言で成績表を見つめていた生徒も…。

本当に皆さんの「リアクション」は様々でした。そんな中でも、私は気になったある生徒とこんな話をしました。彼女は、10分以上の間、表情も変えずにただ成績表を見つめていて、何かを考えている様子でした。彼女の性格は、まさに頑張り屋さんと言われる性格で、夏期講習も真剣に取り組んでいました。特に数学が苦手だったので、夏期講習では基礎からの総復習をすることが目標でした。模試の結果を見ると、英語の成績は大きく上がりました。今までで最高の点数でした。しかし、苦手な数学は以前より少し上がっただけで、大きな成果を出すことはできませんでした。本人はそのことにショックを隠せない様子でした。

元気がなさそうな彼女に、私は、こう声を掛けました。「英語は成果が出たね!」。そう言うと、彼女は言いました。「でも数学が…。」私は質問しました。「夏休みに、あれだけ頑張った数学が今回悪かった理由が自分でわかる?」。

そうすると、彼女は「教室では頑張っていたけど、宿題ができないときがありました。もっと問題を自分で解いて復習することが必要でした。」と、私が何も言わないうちに、今回の敗因を理解していました。そして彼女の口から次に出てきた言葉は「先生、次のテストはいつですか?」

模試は一喜一憂するためのものではありません。成績が上がった生徒は、その理由を厳しく分析し、自信を持って学習を継続していくことが大切ですし、成績が変わらなかった生徒や下がってしまった生徒は、その原因を分析し、改善点を明確にして次回につなげる作戦を立てるためのものです。それは先生もバックアップします。

次回のテストでよい結果が出ることを心より期待しています。  

 

 

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