『環境が人をつくる』
今夏も例年通り、稲門学舎では夏季特訓合宿が行われ、大勢の生徒が参加してくれました。
受験生はもちろん、「この夏休み中に基礎を固めたい・苦手分野を克服したい」という受験生ではない生徒たちも多く参加してくれました。
4泊5日のこの合宿スケジュールは、1日12時間以上の勉強時間になります。
勉強が得意な生徒でも思わず弱音を吐きそうになることもあります。
いわんや、勉強が苦手な生徒にとっては・・・。
教室もホテルの会議室を貸しきり、時間厳守の集団生活を行うため、普段の生活とは違う“非日常空間”がそこにはあります。
そんな“非日常性”が、参加生徒にポジティブな変化を与えるというのが、この合宿の特徴です。
今回、王子校から参加したある生徒が、その顕著な変化を見せてくれました。
普段は、勉強している時間よりも、友達とおしゃべりをしている時間の方が長い、という中学3年の受験生です。
学校がある期間は、部活も忙しく、塾での勉強も先生から出された課題をこなすがやっとという状況でした。
しかし、そんな彼も合宿に参加すると決めた後は心機一転、講習期間中も文字通り朝から晩まで毎日塾で勉強を続けました。
その変貌ぶりに担当の先生は思わず涙をこぼしてしまうほどでした。
合宿中は、毎日深夜特訓に参加し、最終日には、合宿開始時に立てていた自身の決意目標を見事達成しました。
その変化は、合宿が終わった後も続きました。
合宿から帰ってきた次の週からの夏期講習でも朝一番に塾へやってきて、「勉強ぜんぜん辛くなかった」「早起きが得意になった」と言って合宿の感想を話してくれました。
これまでにはなかった勉強に集中した際に見せる真剣なまなざしに、彼の成長した姿が伺えます。
もちろん、合宿に参加した他の生徒にも見違えるような変化がありました。
目標を達成するための厳しい環境に置かれたことで、彼らは自ら次の課題を設定することが当たり前となったのです。
自分たちで次々と課題をこなしていくそのスピードに、頼もしさを感じずにはいられません。
「自分の能力以上を求められる環境でなければ成長は難しい」とおっしゃったのは、ファーストリテイリング代表取締役の柳井正さんですが、まさにそれを実感した今年の夏季特訓合宿でした。