『進研テスト』
稲門学舎では、能力開発コースの小学生と、公立中学に通う1・2年生を対象とした実力テストを年3回実施しております。
先日、今年度2回目の実力テスト(進研テスト)が実施致しました。
こうした“イベント”(?)が近づくと、色めき立つのが王子校の特色です。
先生は生徒たちに「10/18に何があるか分かりますか?」と質問します。すると、生徒たちから返ってくるのは「知ってる!進研テストでしょ!」という返事。
何回かテストを受けている小学生たちと先生の間では、
生徒A「学校のテストより問題の数が多いから、(進研テストは)嫌いなんだよね」
生徒B「先生、テストの準備があるから、いつもよりも宿題減らしてよ」
先生「テスト受けるんだったら、いい点取らないとダメでしょ。だから、宿題を増やします」
生徒A・生徒B「え~!!」
なんて会話があったり。
生徒の方から先生に挑んでくるケースもあります。
生徒A「今度の進研テストで、もし私が数学で100点取れたら、先生何かご褒美くれますか?」
生徒B「私は数学は無理だけど・・・英語だったら(100点)行ける!」
生徒A「先生、過去問があったら下さい!」
生徒C「先生、出題範囲表のコピーもらえますか?」
なんだかテストを楽しんでいるようにも聞こえます(笑)。
中学生たちにとって、このテストはただのテスト以上の意味があります。それは、このテストが高校受験に目線を向けるものでもあるからです。
この「進研テスト」は、合否判定を出すために、志望校を数校選んで記入しなければなりません。
初めてテストを受ける生徒たちに志望校を尋ねると、たいてい「どこを受けるかまだ決めていない」「どんな高校があるかよく分からない」という答えが返って来ます。
どうしても志望校が決まらない場合は、近隣の(名前だけは馴染みのある)都立高校名を記入してもらうのですが、実際に今の自分の力でその高校に合格することが出来るのかどうか、その合否判定がもたらす影響は決して小さくありません。
日頃から生徒たちに目標設定の大切さを説いているのですが、思いのほか目標を設定するということ自体、易しくはありません。高校受験を数年後に控えた生徒たちの最終目標は、自分が行きたいと思った志望校に合格することです。そのためにもまず、自分がどこを受験したいのか、考えるきっかけが必要です。この進研テストは、自分の志望校を考える第一歩を踏み出す大事なイベントなのです。
そして、受験に目を向けた次に考えるのは、今の自分とその目標(志望校)との差です。
ちなみに、先ほど登場した「数学で100点を取る!」と言っていた生徒ですが、惜しくも100点には届かず、大いに悔しがっていました。
「自分は、まだまだだ」
そういう思いや経験が、受験本番での力の源になるのだと改めて確信した次第です。