『理解のために一歩引いた距離』
皆様あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
2017年の元旦、私は数年ぶりに自宅にいました。
(今期、夏の特訓合宿の担当でしたので、正月はお休みをいただいていました)
「ゆっくり過ごせる!」と思って気が緩んだせいかわかりませんが、2017年1月1日の夜から風邪をひきました。2日はほとんどベッドから出ずに寝て過ごし、3日は多少動いてはいましたが、やはり熱・咳・鼻水の症状が改善しない、という状況でした。
こういう症状が休みの間に出てくれてよかったな、と考えると同時に、普段の健康がどれだけ恵まれている状態かを感じもしました。
さて、そんなわけで自宅のベッドでじっとしていなくてはいけなかった私は、昔読んだ小説を読み返していました。その小説を読み返すのは今回で3周目になるはずですが、やはり新しい発見があります。過去の自分が見過ごしていた言葉や表現に、心が動くのです。
初めて本を開く時は、そのストーリーを追うのに精いっぱいで、作者が工夫を凝らした言葉や表現に気が付けないことが多々あります。でも2周目以降になると、大筋が分かっている分、貪り読むというよりも、少し距離を置いて落ち着いて文字を追えるのかもしれません。私はこの2周目以降の読書が好きなのです。「見過ごしていたモノ」を拾い上げた瞬間のような喜びがあるからかもしれません。
私は生徒に接する時、この感覚を非常に重要視しています。
先入観を持たないことは出来ませんが、生徒が常に変化・成長していることを忘れないこと、そして人間、誰でもいろんな側面を持っていて、自分が知っているのはその一部であることを認める勇気です。
先日も、自習に来てくれていた小学5年生の男子生徒から、小学2年の時から付き合っている彼女がいる情報を受け取り、非常に驚きました。
そういえば私の小学2年生の娘にも、一時、彼氏がいたそうです。(妻より)
……必要なのは認める勇気です。
そうすれば、知ろうとする分、発見できるチャンスが増えるはずです。
室長として、教師として、そして父としても(笑)、今年一年、もっともっと発見するアンテナを高くしていきます。