『面接に際して』
吹く風も日に日に冷たくなってきて、「秋も深まってきたなぁ…」と日々感じております。季節が秋だということに気付かされるのは、気候の変化だけではありません。
大学入試におけるAO入試や推薦入試にまつわる相談や報告を受ける時期だからというのも、秋を感じる理由だったりします。
巣鴨校でも、AOや推薦で一足早く進路がほぼ決定した生徒が数名います。
合格を勝ち取った皆さん、おめでとう!!
以下は、とある面接を控えた生徒と話した内容です。
生徒 「先生、面接日が明日なのに、憶えることも憶えられなくて困っているんですが、どうしたら良いでしょうか」
千石 「憶えることって、具体的に何を憶えるの?」
生徒 「聞かれそうな質問に対して、一問一答みたいな形でまとめてみたんです。」
千石 「・・・それ、憶える必要あるのかな?」
生徒 「え??」
千石 「面接は、あなたがどのような人で、どの様な志を持って、何を学びたいかを知るために行うものだよね。
だから、あなたは、あなたのままであることの方が、実は重要なんだよ」
生徒 「どういうことですか?」
千石 「このまとめたものを完璧に憶えたとして、この内容を質問されたときに、あなたは、この内容を思い出そうとするよね。その際、緊張のあまり、必ずといって良いくらい目が泳ぐだろうなぁ。さらに言えば、言い間違いが起きて、軽いパニックに陥る。
加えて言えば、想定外の質問をされた時に、頭が真っ白になって本来伝えたいことすら伝えられずに帰ってくる可能性も。
そして最悪なことに、用意が周到であればあるほど、本当にその質問がくるかどうか気になってしまい、より深い緊張状態に陥りやすいんだよね。
そんな状態のあなたを見て、面接官はあなたの良さや学ぼうとする意志に気付いてくれるだろうか?」
生徒 「・・・ん~、気付いて貰えないような気がします。では、実際にどうすれば良いのですか?」
千石 「まずは受ける大学がどのような生徒を求めていて、自分のどの部分がそこに当てはまるかを思い出しておこう。そして、自分がその大学を受けようと思った理由をもう一度確認しよう。純粋に、その大学に通って学んでいる自分を想像してみるとなお良いと思うよ」
生徒 「そうするのは何故ですか?」
千石 「本当に伝えるべきポイントは、そこに集約されている。それをどんな言葉で伝えるかは、面接の際に聞かれた質問に対して、あなたの心に浮かんだ言葉で充分。
面接で最も大事なことは、面接官の話をしっかり聞いて、質問に対して真正面から答えることなんだよ。
あなたの誠実さは必ず伝わる。普段通りの受け答えで面接での減点は殆どない。なにより、【憶えきれていない】といった、マイナスな発見がない分、緊張が和らぐ筈だよ。」
生徒 「わかりました。もう一度基本に返ってみます」
後日、面接の感想を聞いたところ、本番の面接では、伝えるべき入学への意欲を示せたようです。
そして、結果を待ちながら、気持ちを切り替えて一般入試への学習を進めている様子です。
いつも巣鴨校生の隣に
巣鴨校室長 千石