『筋肉が成長している』
雨が続く9月を経て、ようやく穏やかな天候が続く日々を迎え秋も深まりつつあります。秋は気候が穏やかで過ごしやすいため、様々なことに集中できる季節でもあります。読書の秋、食欲の秋、芸術の秋などなど。そこから新しいことを始めてみるのに適した時期と言えますね。
私の場合、今年は“スポーツの秋”です。日頃運動不足になりがちなため、体力と集中力を付けようと考え、キックボクシングを始めてみました。これまで格闘技を習ったことは一度もなかったのですが、同僚に誘われたのをきっかけに、興味半分でジムを覗いてみました。
入口で「バシン バシン」とサンドバックを叩く音が聞こえたときは「場違いだったかな・・・」とも思ったのですが、始めてみると意外と楽しい。何が楽しいかといえば、日々成長していく自分を実感できることです。なにせ「レベル1」から始めるので、ぐんぐんと上達していくのです(初めがダメすぎたともいえますが)。次の日とその次の日は確実に筋肉痛に苦しむのですが、その痛みも「筋肉が成長している!」と考えれば、心地良かったりします。今は辛さが快感になっています。
とはいえ、初めは練習についていくのがやっとでしたし、歳も歳だし…と気後れすることもありました。
そんなある日、ジムで普段見掛けない小学校高学年から中学生くらいの男の子が練習しているのを見かけました。ぽっちゃり気味で傍目に見てもあまり運動が得意そうに見えない彼は、事実、縄跳びや腹筋などをサボり気味にしており、「彼にやる気を出させるにはどうしたら良いだろうか?」などとつい職業柄考えたりしていました。
ところが、いざトレーナーとパンチの練習を始めたらそれが凄く様になっていたのです。できないことがあっても、特技を伸ばしていけば、風格がちゃんと身に付くのだ、とそれを見て感銘を受けた次第です。まずはできることをしっかりと練習し、出来ないことを少しずつできることに変えていけば良いんだなと改めて思いました。
日頃の学習も同様です。まずは自分一人でできる事をしっかりと練習していく。稲門学舎の「自習制度」は正にそのための場です。自習する力をつけ、学習を習慣とし成績を上げていきましょう。そうすれば勉強の辛さも快感(?)に変わるかもしれません。