『読書』

最近、夜寝る前の1時間、本を読むことが習慣となっています。

大学生の頃は本を読むのが好きで、通学中の電車に乗っているときに本を読むのが日課となっていました。書店で目に付いたもの、書評や友人に勧められたものは古典から話題の本まで、ジャンルは問わずなんでも読んでいました。
難しい本ばかりでなく、それこそ本当に何でも読んでいました。

実は、大学生になるまでは小説を読むことがあまり好きではなく、エンターテイメントの一つくらいにしか考えていませんでした。当初は「読書は感性を育む」とか「教養を深めるには読書が一番」といった意見にはすごく懐疑的だった記憶があります。

ところが、そんな自分の考えを180度変えたのが、まさに小説でした。
大学生になって、何気なく読んだ一冊の小説に自分の価値観が揺さぶられました。それからは、もう一度同じ体験を求め、ひたすらいろいろな本を手当たり次第に読み漁りました。そうした中で、経済・宗教・言語など、今こうした仕事をする上で必要な教養が身についたと思います。

読書の話になると、生徒から「お勧めの本は何?」と聞かれることが良くあります。
ただ、私にとって本を勧めるというのがちょっと苦手なんです。
なぜかと言えば、本を手に取るのは“自分のタイミング”が大事だと考えるからです。先ほどの「大学生になって読んだ小説」を高校生の時に読んでいたとしても、同じように心を揺さぶられていたのかどうかというとちょっとあやしいものです。私にとって大学生になった時が“自分のタイミング”だったと思うのです。

ですので、「この本を読んで」と勧めるのではなく、自分が読んでみて面白かった本の話をします。あなたが「ちょっと本でも読んでみようかな」と思い立ち、「そういえば誰かがこの本を面白かったと言っていたな」と思い出した時が、ベストのタイミングなのだと思います。

反対に、私から生徒たちに「どんな本を読んでいるの?」と聞くことがあります。
中には自分が学生の頃に読んでいた本を、今まさに読んでいる生徒がいます。

そんなときは、彼ら彼女らがどんなふうに感じたのか、率直な感想を聞いてみたくなるものです。

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