『「受験」と「勉強」』
新学年を迎える皆さん、こんにちは。
私たち教室側の人間にとっては、受験終了の一息をつけば、すぐに新受験生の戦いが始まります。
この春から新しい学校に入学する新一年生のみなさんへのアドバイスです。
春の和やかなムードの中でもしたたかに準備をすすめることが、新生活を順調に進めるためのカギになります。物事には始まる前に既についている差があります。
高田馬場校の今年の高校受験生で上位校に合格した生徒は、二人とも小学校から稲門学舎に通って長くお付き合いさせて頂いている生徒でした。
勉強は受験生になってから始めるものではありません。勉強を始める動機において、受験が目前にあるかないかはさほど重要ではありません。そもそも学ぶ事は人が生きるために必要だから行うもので、長い人生の中の12歳、15歳、18歳という限りなく一瞬に近い、人生の一割にも満たない瞬間の儀式を乗り越える道具として存在するのではないからです。
勉強と受験は、本質的な部分では関連しておらず、表層的な部分で関連しているだけです。
一年生から真剣に勉強を始める人もいれば、受験が終わってすぐに新しい勝負に向けて準備を始める生徒もいます。こういう生徒たちにとっての受験は、多少負担のかかる作業にはなるものの、特別な意味を持たない通過点になるでしょう。
ちなみに前述の高校受験上位校合格者のうちの1名は次の大学受験に向けて準備を始めています。私から見るに、その生徒にとって受験は通過点でしかなく、「学ぶことは生きること」を体現しているかのようです。
新しい一年を共に学びましょう。