『過去問の取り組み方①』~過去問に取り組んで、不安解消!?~
入試本番が近づいてきました。
残りあと何日?と指折り数え始めた人も多いことでしょう。
多くの受験生が、えも言われぬ不安を感じはじめるのもこの時期です。
“不安の種“は、おおよそこんなところではないでしょうか。
「入試本番まで時間がない。間に合うだろうか・・・」
「志望校に合格する力が、本当に自分にあるのだろうか・・・」
「どこにも合格できなかったらどうしよう・・・」
「やっぱり、志望校を下げたほうが・・・」
不安とは、「安心できない状態」のこと。
考えれば考えるほど、「不安のスパイラル」から抜け出せなくなります。
中には勉強が手につかない・・・という人もいるでしょう。
ならば、その反対、「安心できる状態」を作り出せば、少し状況も変わってくるのではないか。
そこで、『過去問』の取り組み方が鍵を握ります。
すでに、過去問に手をつけている人もいるでしょう。
過去問演習の取り組み方と目的は、大きく分けて2つ。
一つは、本番さながら、時間を計り、問題を解いて、丸付けをする。
合格最低点や平均点と見比べて、自分の合格可能性を見極める。
ここで第一志望校の過去問をやって、不安に陥る人が出てきます。
先ほど挙げた、「不安のスパイラル」に飲み込まれてしまうのです。
“できない過去問“をやるから不安になる。
ならば、”できる過去問“をやれば不安はなくなります。
”できる過去問“とは何か?
「滑り止め」校の過去問です。
「滑り止め」校の過去問をやって、それができたとしてもちっとも嬉しくない、という声が聞こえてきます。
志望順位が一番下なのだからそれは当たり前です。
ここで大事なのは、現時点の自分の力で、どの学校なら合格できる可能性があるのか、ということを自分自身の肌で実感することなのです。
「滑り止め」校の過去問をやって、「ここなら大丈夫」という手ごたえが得られたら、もう一つ上の志望校の過去問にトライしてみる。そこでも同じような手ごたえがあれば、さらにもう一つ上の志望校の過去問にトライ・・・。
そうやって、「志望校の階段」を上っていくように、確かな手ごたえを感じながら過去問を解いていけばよいのです※。
実体のない「不安」を解消するには、「確かな手ごたえ」がもっとも有効です。
志望校を下げることを考えるのではなく、志望校を駆け上がっていく気持ちで過去問に取り組んでみてください。
次回、もう一つの過去問の取り組み方と目的をお話します。
※「滑り止め」校の過去問ですが、自分の中で手ごたえが感じられたのであれば、1年分やれば十分です。より確固とした手ごたえが欲しいという人は、2年分やれば十分でしょう。