『相談スペース』

巣鴨校は、受付カウンターを挟んで、教務の事務机と教室とが同じフロアにあります。
そのため、私が普段座っている室長用の事務机から、教室内がある程度一望できます。教室内は、パーティションで学習机がそれぞれ仕切られてはいますが、各通路は教室の一番奥まで続いており、すべての授業の様子が見渡せるのです。
もちろん、授業が始まれば、教室内を見回り、すべての授業の進行具合をチェックします。そして、気になる生徒がいれば、授業が終わった帰り際に声をかけ、コミュニケーションを図ります。
ちょっとしたアドバイスや相談事であれば、カウンターを挟んで立ち話といった感じです。これは気軽に話ができて良いのですが、落ち着いて話ができる環境ではありません。だから、じっくり話がしたい時には、面談ルームを使用します。こちらは仕切りで完全に視界がさえぎられるため、深刻な相談や込み入った話にはピッタリです。けれどもテーブルを挟んで対面して座ると、慣れないせいか生徒達はどうも緊張してしまう様なのです。
「生徒がもっと気軽に相談ができて、なおかつ落ち着いて話を聞いてあげられる場所があるといいなあ…」
そう考えた私は、早速模様替えを行い、そんな場所を作ってみました。
その名も“相談スペース”。場所は、室長机の真横です。そこに、少し大きめの椅子を置いてみました。私と生徒の間には、テーブルやカウンターといった物はありません。また、対面式ではないため、多少緊張感も和らぎます。以前、何かの本で読んだのですが、人は話をする際、横並びの位置で話をした方が、対面で話すよりも緊張が和らぐそうです。
通知表の成績やテストの点数を教えてもらう時、学校での学習状況や家庭学習状況を聞きたい時、自習学習の進捗を報告してもらう時など、この「相談スペース」で生徒から話を聞きます。今では、「ちょっと相談が・・・」と声を掛けてくれる生徒が多くなりました。すると、志望校や進路についての悩みであったり、勉強方法の相談であったりと、生徒達がより真剣に悩んでいることに気付かされました。そして、中には「お母さんとケンカした!」なんていう相談事まで。

どの生徒も、ひとりひとり直面する不安や悩みがあります。受験本番が近づけば尚更です。生徒たちがそれぞれ抱えている心の重荷を少しでも軽くするには、生徒自身が自分を信じる力、つまり“自信”を持つことが一番なのです。そのための会話を私は大事にしています。
これからのシーズン、相談スペースは大活躍しそうです。『成績を上げ自信を持たせる』ために。

無料体験のお申込み 電話で問い合わせ