『「何になりたい?」と「どうありたい?」』
「和田先生、少し相談したいことがあるんですが。」
冬は一層こういった声をいただきます。
受験校選び、成績の伸び悩み、家庭での勉強姿勢や勉強方法など…
保護者の皆様の悩みはつきない時期ですし、他塾でもこういう相談はなされていると思います。ただ、他の個別指導塾と稲門学舎が違う点は、親御様だけでなく、生徒本人が直接室長や担当講師に相談してくれる割合が高いことだと感じています。
「“とりあえずこの結果を和田先生に見せないと”と思って。」
「学校の先生にはこう言われたけど、和田先生はどう思いますか?」
というように、よく生徒から声をかけてもらっています。
先日、ある生徒が、ふと私に漏らした言葉があります。愚痴っぽいですが、私にはとても大切なことのように思いました。
「和田先生は、『あなたはどうしたい?将来どんな大人でありたい?』って聞いてくるけど、そう聞いてくる大人ってほとんどいない。聞いてきたとしても「将来なりたい職業は?」っていうくらい。それで、実際にマジで答えたら『そんなの無理でしょ。』ってすぐ否定しくるんだよね。考える気なくすよ。」
普通、自分の将来を考えるとき、まず「職業や業種」が思い浮かぶと思いますが、私は少し違います。「どんな大人として生きていたいか?どうありたいか?」なんです。
たとえばそれは、「約束を守れる大人」「話を聞ける大人」「子供を大事にできる大人」「年収1000万円くらい稼げる大人」などの言葉から始まるのですが、そこから「じゃあ、それは具体的にどういうことだろう?」と二人で会話を進めていくのです。そして、いろいろ二人で話している内に、自分が「人生において大切に考えている部分」を発見するんです。そして、「今、自分がとても恵まれている」というポイントにも少し遅れてたどり着きます。
「自分の努力で、自分の行き先(未来)を選べる」ということです。
「○○中学に合格すれば…」「○○大学に入れば」「20歳になれば…」「大人になれば…」「この職業につけば…」「この会社に入れば…」、そこで自動的に何かが変わるわけではありません。自分は自分です。その自分をどんな存在にするかが、自分の努力次第だと本当にわかれば、生徒たちはしっかりと努力してくれます。後は応援するだけです!